EMMROD PACKER × ZEBCO MICRO 33

涙骨

2019年10月23日 15:49

横浜での用事を終えて。
台風19号の後、まだ釣りには行っていなかった。
被害の爪痕を見たため気が引けていたし、下見に行った河川はただならぬ状況でとても釣りに行く気になれなかった。

いつ釣りに行けるかわからないから、釣具は持ち歩いている。
先日アメリカから届いたEmmrodのPackerという特徴的な竿、グリップからリールシートは50年代風ガングリップで、取り外せるロッド部分はコイル状のスプリングになっていてその先に一つだけトップガイドがついている。

手元にあるのスプリングが8巻きしてあって巻が多いほど軽い竿、となっている。これが一番ウルトラライト仕様、だけど、これでもかなり強い感じがする。





かなり頑丈な作りでサバイバルロッド、と宣伝されている。カヤックフィッシングなんかに向いてるらしい。

ゼブコのmicro33は見かけが最高なんだけど、こないだ試し投げして使い心地が悪かったのでマニアのブログでチューニングを知って、糸の出るカバーのホールとスピナーヘッドという聞き慣れないパーツを1000番台の耐水ペーパーで磨いたあとに百均の研磨剤で磨きまくる。
糸に抵抗を与えるこの部分を磨くと飛距離が増すらしい。ほんまかいな。

せっかく持ってきたんだからやるか、という天気ではない。台風20号が近づいている冷たい雨と強風。アホか俺は。
まだ19号の爪痕も残っている、潮見てないけどかなり上がっていて安全ではない。

でもやる。
組み立てた竿を手にすると普段のカーボンロッドと違って殆ど鉄製、重い。
同じ釣り竿と思えないほど違和感。
一番軽い竿にしたけど、ロッドが鉄なため、錘を感じることすらできない。一抹の不安。


最初はバレットシンカーつけてワームを飛ばす。意外や意外、結構飛ぶ。
飛ばないことで知られているスピンキャストリールだけど、磨いたらこんなに変わるのか。

ただ風は強く、慣れない場所での夜釣りなのでなかなか歯がゆい。雨もかなり強くなってきた。
どうにか成果で入魂したいので、あそこなら必ず釣れる、という場所へ移動。

今まで横浜赤レンガ倉庫付近ではちょこちょこ釣っていて、シーバス、カサゴ、クロダイ、ハゼ、ある時は落とし込みで尺グレを釣ったりしてそこそこ土地勘がある。

着いた場所はある橋のたもとで、ぜったい誰も釣りに来ないような場所。昼だと通行人が多すぎて無理、水面までの距離がありすぎてタモは使えず大物が来たらアウトな場所。
ただ、小物を中心にかなり魚影は濃くて必ず釣れる。

5号のガン玉に小さめのグレ鈎、ワームを刺して軽くキャスト、ユックリと底を探る。

???
身体験体験の感触。普段は繊細な竿の先端でアタリを感じていたけど、この太い鉄のスプリング、これはこれで感じたことのない感触で魚信を伝えてくれる。
面白い!
そして初めてなのに感触で魚が何かわかる!久々のエラ洗い、セイゴだ。


小さくても、初めての道具で釣る魚は嬉しい。リールも極小の割には扱いやすく意外と巻きも早い、ドラグも使えた。


このまま数尾のセイゴを捉えて、そろそろ帰るかなと言う前にキャスト、さっきと違うアタリと引き、あげてみるとウミタナゴ!


この場所でウミタナゴを釣ること自体が初めてでここにいたのか、ということと、ソフトルアーとはいえルアーのアクションで釣れるんだ、と言うことをしれて楽しい。

より大きな魚を釣る
より多くの魚を釣る
勝負に勝つ釣りをする
目標の魚を更新する

これ以外は釣りではない、と言われる。
それならば僕の釣りは釣りではないのだろうけど、そういう人のことはもうどうでもいい。

自分が楽しいと思う釣り。
こんなふうにして魚が釣れたら、という夢と想像を叶える釣り。

こういうのが面白い。

それにしてもエムロッド×スピンキャストリールはまだまだ楽しみが広がりそう。
落とし込みとか感度に頼る脈釣りにはあまりむかないけど、じっくりと探る餌釣りやデッドスローなルアーに期待出来る。
なによりタフなのがいい。

これからが楽しみです。

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